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妊娠初期にやってはいけないこと8つ|流産しやすい行動や食事で気をつけることなども解説

初めての妊娠で「妊娠超初期から初期にかけて、どのように過ごせば良いのだろう」「やってはいけないことはあるの?」と疑問をもっている方もいるでしょう。妊娠初期は、流産しやすい時期といわれているため、過ごし方に注意が必要です。

この記事では、妊娠初期にやってはいけないことを8つ解説します。妊娠中の食事で気をつけたいことも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

目次

妊娠初期に流産する確率・原因

日本産科婦人科学会では、妊娠した女性の約40%の方が流産を経験しており、そのうちの8割が妊娠初期の流産であると発表しています。

流産をする原因は、胎児の染色体異常によるものが多いとされており、母体の仕事や運動などの過ごし方が原因になることはほぼないと考えられていますが、可能性はゼロではありません。そのため、やってはいけないことを把握しておくと良いでしょう。

妊娠初期にいけないこと&流産しやすい行動

ここからは、妊娠初期にやってはいけないことと、流産しやすいといわれている行動について紹介します。

自転車や自動車の運転

自転車の運転はバランスを崩した際に転倒する危険性やお腹が張る可能性があることから、控えることが推奨されています。転倒は流産の直接的な原因になるわけではないとされていますが、腰痛やお腹の張りなどの原因となる可能性があります。

自動車を運転する際は、事故や長時間の運転にも注意が必要です。海外の研究によると、意図しない事故による外傷は、子宮破裂や早産・胎盤早期剥離などにつながる可能性があるとされています。妊娠中は体調が変化しやすいため、こまめに休憩を挟んで長時間の運転は避け、異変を感じたら運転を止めることが大切です。

めまいや眠気がある場合は、自転車や自動車の運転は避け、公共機関で移動するようにしましょう。

重量物を持つ・長時間の立ち仕事など

妊娠初期に重量物を持ったり、長時間の立ち仕事をしたりするのは、子宮収縮に伴うお腹の張りや痛み・出血などにつながる可能性があることから注意が必要です。

お腹の張りや出血などが頻繁に起こると、切迫早産につながる可能性があります。お腹の張りなどを感じた場合は、できる限り休んだりパートナーや他の人に代わってもらったりするようにしましょう。

妊娠中は、足元が不安定な場所での作業にも注意が必要です。妊娠中に転倒し、出血が見られた場合は病院を受診すると良いでしょう。

市販薬や常備薬の服用

妊娠中に服薬する際に、注意が必要な薬や使用を避けるべき薬があることから、自身の判断で市販薬や常備薬を服用するのは避けましょう。また、現在服用している薬がある方も、飲み続けて良いか医師に相談することが重要です。

妊娠初期はめまいのほか、頭痛・微熱・倦怠感・胃のむかつき・吐き気などが見られる方がいます。つわりの症状が辛い場合も、独断で服用するのではなく、医師に相談するようにしましょう。医師に相談することで、妊娠中でも服用できる薬を処方してもらえる可能性があります。

飲酒

妊娠初期は赤ちゃんの胎児の心臓や消化器・脳・脊髄などが作られる時期であることから、飲酒は避けることが重要です。妊娠中の飲酒は、お酒に含まれるアルコールがへその緒を通じて赤ちゃんに届き、以下の先天性異常を呈する可能性があるといわれています。

  • 子宮内での胎児発育遅延
  • 子宮内での成長障害
  • 中枢神経障害(精神遅滞や多動など)
  • 心奇形・関節異常などの奇形

飲酒は胎児の奇形を呈するほか、発育に悪影響を及ぼす可能性があることから、妊娠中の飲酒は避けることが大切です。

喫煙

妊娠初期の喫煙は低出生体重児が生まれる頻度が高くなるうえ、流産率・早産率の上昇や産後に神経発達障害を引き起こす可能性があるため注意が必要です。

タバコに含まれるニコチンは、子宮胎盤循環血液量を減少させ、一酸化炭素は酸素の運搬機能を低下させるといわれています。タバコを吸っていない方と比較した場合の、発生頻度や発症率の高さは、以下のようになっています。

  • 低出生体重児が生まれる頻度:約2倍
  • 自然流産の発生率:約2倍
  • 早産率:約1.5倍

妊娠初期に禁煙した場合の出生児体重は、タバコを吸っていない方とほぼ同じであり、早産率も低下することが厚生労働省から発表されているため、喫煙している方は早急に禁煙することが重要です。

喫煙は、妊娠初期だけではなく、産後も注意が必要です。産後に両親が喫煙していた場合は、小児呼吸器疾患の発症頻度が約3倍、乳幼児突然死症候群の発症頻度が約5倍になるといわれています。

激しい運動

妊娠初期の激しい運動は、子宮が収縮したり、子宮胎盤の血流量が減少したりする可能性があることから控えるようにしましょう。妊娠12週未満での激しい運動は、流産率が高くなる可能性があることから、12週以降にスポーツを始めることが推奨されています。

運動をする場合は、妊娠12週目以降に以下のスポーツを取り入れると良いでしょう。

  • ウォーキング
  • 水泳
  • ジョギング
  • エアロビクス
  • ヨガ

日本臨床スポーツ医学会によると、運動する時間は、子宮収縮の頻度が少ない10時〜14時までにするのが適しているとされています。

カフェインの摂取

妊娠中はカフェインの摂取量にも注意が必要です。母体が摂取したカフェインは、赤ちゃんの血液中だけではなく、羊水中にも認められたことがわかっています。

カフェインの過剰摂取は、低出生体重児が生まれる可能性のほか、先天性疾患や胎児死亡率が僅かに上昇するとの報告があることから、1日300mg未満に制限することが推奨されています。

コーヒーをマグカップで2杯飲んだときのカフェイン量は200mg程度ですが、お茶やココア・エナジードリンクなどにもカフェインが含まれるため、摂取量を意識するようにしましょう。

ダイエット

妊娠中は胎児の増加に伴い、体重が増加する方が多いですが、無理なダイエットは禁物です。妊娠中の体重増加量が7kg未満の方は、低出生体重児が生まれるリスクが高くなるといわれています。

厚生労働省が推奨している「妊娠全期間を通しての推奨体重増加量」は、以下のとおりです。

体格区分BMI推奨体重増加量
低体重(やせ)18.5 未満 9kg〜12kg
普通BMI18.5 以上 25.0 未満7kg~12kg
肥満BMI25.0 以上個別に対応

妊娠中は、母体の健康や赤ちゃんの成長に必要な栄養素を積極的に摂取するようにしましょう。

妊娠中の食事で気をつけたいこと

ここからは、妊娠中の食事で気をつけたいポイントを3つ紹介します。

葉酸・鉄分を積極的に摂取する

日本人女性は葉酸や鉄分が不足しているといわれているため、積極的に摂取することが重要です。葉酸と鉄分を含む食品は、以下のとおりです。

成分名多く含まれている食材
葉酸・菜花
・グリーンアスパラガス
・からしな
・さつまいも
・ほうれん草
・そら豆
・いちご
・白菜
・春菊
鉄分・小松菜
・そば
・そら豆
・青のり
・カシューナッツ
・さつまいも
・大根の葉
・ほうれん草
・チンゲン菜

葉酸は、妊娠初期の神経管閉鎖障害を発症するリスクを低減する効果があるとされています。鉄分については、赤ちゃんの成長や臍帯・骨盤中への鉄貯蔵・循環血液量の増加などに伴い、妊娠中の必要量が増えるため、積極的に摂取することが重要といわれています。

生物や塩分の過剰摂取に注意する

妊娠中に生物を摂取すると感染症や食中毒の危険性があることから、肉や魚・卵などはしっかりと火を通してから食べるようにしましょう。

さらに、塩分の過剰摂取は、むくみや蛋白尿により腎機能の低下・妊娠高血圧症候群を発症する可能性があるため注意が必要です。醤油や味噌などの調味料をはじめ、肉や魚の加工食品・漬物・佃煮などを、できるだけ避けるのが良いでしょう。

水銀の過剰摂取に注意する

魚は良質なタンパク質やDHAなどを多く含む食材ですが、摂取する際は水銀量に気を付けましょう。水銀を多く摂取した場合、赤ちゃんの発育に影響を与える可能性があります。

厚生労働省が推奨している水銀濃度が高い魚の摂取量の目安は、以下のとおりです。

1週間あたりの摂取量魚の名前
160g程度・マカジキ
・ユメカサゴ
・インドマグロ
・黒むつ など
80g程度・金目鯛
・メカジキ
・本マグロ
・メバチマグロ
・マッコウクジラ など

一般的に、切り身は1切れあたり80g程度、刺身は1切れあたり15g程度となっています。1週間あたりの摂取目安量を超えてしまった場合は、翌週に摂取目安量を半分にするなど、調整することが望ましいとされています。

カツオや鯛・サンマ・イワシ・サケ・アジ・サバ・ブリなどは、差し支えないとされているため、積極的に摂取しましょう。

まとめ

独断での薬の服用や飲酒・喫煙・激しい運動・カフェインの過剰摂取などは、赤ちゃんに影響を与える可能性があるため、避けるべき行為・行動とされています。薬の服用に関しては、妊娠中でも飲める薬があることから、主治医に相談するのがおすすめです。

なかでも、飲酒と喫煙は、アルコールやニコチンがへその緒を通じて、赤ちゃんに届くといわれています。奇形や早産・低出生体重児が生まれる可能性があるため、妊娠初期の段階でやめることが重要です。

妊娠中の食事については、葉酸や鉄分を積極的に摂取し、生物や塩分・水銀の過剰摂取には注意しましょう。

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