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【妊娠中】一番太る時期はいつ?体重増加の目安や増やさない方法などを解説

「妊娠中に一番太る時期はいつ?」「どのくらいのペースで体重増加して良いのだろう」「体重を増やさない方法が知りたい」という方もいるでしょう。妊娠中、一番太りやすいのは、妊娠中期から後期にかけてといわれていますが、体重増加の目安は一人ひとり異なります。

万が一、妊娠中に体重が増えすぎた場合には、妊娠高血圧症候群や難産のリスクが高まるといわれています。一方で、体重が増えない方もさまざまなリスクを生じる可能性があるため、適切な体重管理が重要です。

この記事では、妊娠中に一番太りやすい時期をはじめ、体重増加の目安や体重管理のコツなどを解説します。妊娠中の体重増加は個人差があるため、参考程度に読んでみてください。

目次

妊娠中に一番太りやすい時期

妊娠中に一番太りやすいのは、妊娠後期の妊娠32週〜38週ごろといわれています。妊娠32週〜38週ごろは赤ちゃんの成長する速度が上がる時期のため、体重増加を体感しやすい時期といえるでしょう。

日本産婦人科学会によると、妊娠週数ごとの赤ちゃんの推定体重は以下のように妊娠18週ごろからゆるやかに増加し、妊娠32週ごろから発育がより進みます。

出典:日本産婦人科学会|胎児計測と胎児発育曲線について

妊娠中は赤ちゃんの発育だけではなく、お母さんの体も出産に向けて変化する時期です。血液量が増え、出産や授乳に向けて脂肪が蓄えられるなど、体が変化するため、妊娠中期から後期にかけて体重が増える可能性が高いといえるでしょう。

妊娠初期〜妊娠後期までの体重増加の目安

妊娠中の体重増加の目安は、妊娠前の体格により一人ひとり異なります。妊娠初期から後期までの体重増加の目安は以下のとおりです。

妊娠前の体重BMI妊娠中の体重増加量の目安
痩せ型18.5未満12㎏~15㎏
普通18.5以上〜25未満10㎏~13㎏
Ⅰ度の肥満25以上〜30未満7㎏~10㎏
Ⅱ度の肥満30以上個別対応(上限5㎏までが目安) 
出典:日本産科婦人科学会 |妊娠中の体重増加の目安について

BMIが不明な方は「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で計算してみてください。

妊娠中に体重が増えすぎた場合のリスク

妊娠中に体重が増えすぎた場合は、以下を発症するリスクが高まる可能性があります。

  • 妊娠高血圧症候群
  • 妊娠糖尿病

妊娠高血圧症候群は母体が高血圧を発症する病気で、母子ともに以下のリスクがあるといわれています。

対象合併症
母体・けいれん発作(子癇)
・脳出血
・腎臓や肝臓の機能障害
・HELLP症候群
赤ちゃん・胎児発育不全
・常位胎盤早期剥離
・胎児機能不全
・胎児死亡

妊娠糖尿病は、妊娠中に発症した軽度の糖代謝異常のことで、母子ともに以下の合併症を生じる可能性があります。

対象合併症
母体・帝王切開率の上昇
・妊娠高血圧症候群の発症
・流産
・早産
・羊水過多
・膀胱炎や腎盂腎炎などの感染症の併発
赤ちゃん・巨大児
・肩甲難産
・子宮内胎児死亡
・新生児低血糖
・呼吸切迫症興奮

妊娠中に体重が著しく増加した場合は、赤ちゃんだけではなく、お母さんにもリスクがあるため、適切な体重管理が重要です。

体重が増えやすいタイミング

妊娠中は、以下のタイミングで体重が増えやすいといわれています。

  • つわりが落ち着いたころ
  • 産休に入ったとき
  • 里帰りしたとき
  • クリスマスや年末年始など

急激な体重増加を避けるためにも、後述する体重管理のコツを普段から実践してみてください。

妊娠中の体重管理のコツ

妊娠中に体重管理するためには、以下のコツを意識するのがおすすめです。

  • バランスの良い食事を意識する
  • カロリー摂取に気を付ける
  • 糖質の取り過ぎに注意する
  • 塩分の取り過ぎに注意する
  • 無理のない範囲で運動する

1つずつ解説していきます。

バランスの良い食事を意識する

妊娠中は可能な限り、1日3回、主食・主菜・副菜が揃ったバランスの良い食事を意識することが重要です。つわりなどで一度にたくさんの主食を摂取するのが難しい場合や、3回の食事で主食を十分に摂取できない場合は、間食をするなど、主食からのエネルギー摂取をできるだけ心がけましょう。

さらに、妊娠中は以下のビタミンやミネラルも意識して摂取すると良いといわれています。

  • 葉酸
  • ビタミンA
  • ビタミンB群
  • ビタミンC
  • ビタミンD
  • 鉄分
  • カルシウム
  • マグネシウム
  • 亜鉛
  • オメガ3系脂肪酸

葉酸と鉄分は不足しやすいといわれているため、積極的に摂取できるよう献立を工夫しましょう。つわりなどで、食事からの摂取が難しい方は、上手にサプリメントを活用するのがおすすめです。

しかし、ビタミンAについては、妊娠初期に摂取しすぎた場合、赤ちゃんの先天異常が生じる可能性があるため、過剰摂取には注意が必要です。厚生労働省によると、妊娠している方のビタミンAの推奨摂取量は1日あたり770µgRAEとなっています。

カロリー摂取に気を付ける

カロリーの摂り過ぎは、体重増加に繋がる可能性が高いため注意が必要です。以下の推定エネルギー必要量を参考に、1日の摂取カロリーを意識してみてください。

出典:国立健康・栄養研究所|妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針

エネルギーの必要量は、身体活動レベルによっても異なります。以下の活動例を参考に、近しいレベルを

身体活動レベル詳細
・座って過ごすことが多い方
・動く機会が少ない方
・座り仕事が中心で、移動や立ち仕事をすることがある方
・買い物や家事で動く機会が多い方
・移動や立位などが多い仕事に従事している方
・普段から運動している方

妊娠中は赤ちゃんが健やかに成長するために、妊娠前よりも多くカロリーを摂取するよう推奨されています。上記のカロリーに加えて、以下の付加カロリーも意識すると良いでしょう。

  • 妊娠初期:+50kcal
  • 妊娠中期:+250kcal
  • 妊娠後期:+450kcal

糖質の摂り過ぎに注意する

糖質の摂り過ぎは、食後の血糖値の急上昇を招くといわれており、脂肪として体に蓄積されることから体重増加の一因となり得ます。また、急激な血糖値の上昇は、妊娠糖尿病を発症するリスクが高まる可能性があるため、注意が必要です。

しかし、糖質を制限しすぎるとカロリー不足となる可能性があるため、ご飯やパンなどの主食を積極的に摂取しつつ、食べ過ぎには注意しましょう。

塩分の取り過ぎに注意する

妊娠中の塩分の摂り過ぎは、高血圧や浮腫を引き起こす可能性があります。厚生労働省が推奨する塩分量は、1日あたり6.5gです。

塩分過多を避けるために、料理をする際は塩や醤油・味噌などの調味料の量に注意したり、減塩の調味料や食品を活用したりするのが良いでしょう。

また、コンビニやデパートなどのお弁当やお惣菜を購入する場合や外食する場合は、塩分を摂りすぎる可能性があります。体調が良いときや空き時間を活用して、できる限り自炊するのがおすすめです。

無理のない範囲で運動する

主治医から活動を制限されていない方は、妊娠中期以降に運動を取り入れると体重増加を防げる可能性が高まります。運動はリフレッシュできるだけではなく、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病の予防に役立つといわれています。

ウォーキングや水泳などの有酸素運動を取り入れるのがおすすめです。万が一、運動中にお腹が張ったり気分が悪くなったりした場合には、無理せず休むようにしましょう。

妊娠を機に運動を始める方は、主治医に相談の上、取り組むと安心です。

妊娠中は痩せすぎにも注意が必要

妊娠中の体重増加は、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病を発症するリスクが高まるといわれていますが、妊娠中の体重増加量が少ない場合にも注意が必要です。

妊娠前の体型が痩せ型の方は妊娠中12㎏〜15㎏、普通の方は10㎏〜13㎏の増加が目安ですが、妊娠中にあまり体重が増加しない場合、以下のリスクがあるといわれています。

  • 子宮内胎児発育不全
  • 低出生児の分娩
  • 早産

痩せすぎは母体が貧血になるリスクも高まるといわれており、分娩児の出血量が増加したり、産後の回復が遅れたりする可能性があります。

しかし、太りにくい体質の方もいるため、体重増加の目安を参考にしつつ、「体重が増えない」「体重が増えにくい」場合は、主治医に相談すると良いでしょう。

まとめ

 妊娠中に一番太るといわれているのは、妊娠32週〜38週ごろといわれていますが、赤ちゃんだけではなく、出産に向けてお母さんの体も変化するため、妊娠中期から後期にかけて体重が増える可能性があります。

妊娠における体重増加の目安は、BMIによって異なるため、ご自身の体重と身長をもとに算出してみてください。体重が増加しすぎると、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病を発症するリスクが高まるといわれています。普段からカロリーや糖質・塩分の摂り過ぎに注意しつつ、バランスの良い食事を心がけることが重要です。

一方で、妊娠中の体重増加量が少ない場合は、赤ちゃんの発育不全や早産を招く可能性があります。過度な食事制限やダイエットは行わないようにしましょう。

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