「妊娠すると初めにどんな症状が出るの?」「妊娠検査薬で調べるにはまだ早いけど、妊娠の可能性があるのかすぐ知りたい」と、思う方もいるのではないでしょうか?妊娠をした場合の症状は、普段とは違う体の不調や違和感を感じ始める方が多いです。
そこで本記事では、14つの妊娠初期症状と初期症状が始まる時期について解説します。また、生理前との症状の違いや初期症状を感じた際の注意点についても紹介します。「妊娠しているかもしれない」「妊娠しているか早く知りたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
妊娠初期症状の時期はいつから始まる?
妊娠初期症状とは、妊娠の初期にみられる体の変化のことです。
妊娠初期症状の時期は、0週〜16週未満と1ヶ月〜4ヶ月の間を指します。最終月経(生理の初日)を妊娠0週0日として、7日間経つと妊娠1週、妊娠4週で1ヶ月と数えます。
個人差はありますが、早い人で2〜3週目の間にあらわれるでしょう。一般的に、最終月経から21日後の3週目には、妊娠による体の異変が起こりやすくなります。
妊娠初期症状が出た際の概要14つ
妊娠初期症状は、個人差があります。
妊娠の初期にみられる14つの症状を、以下の表にまとめました。
チェック項目 | 概要 |
おりものに変化がある | ・サラッとして水っぽい ・色は乳白色、または黄色っぽい ・ツンとする酸っぱいにおい |
頭痛が起こり微熱が続いている | 風邪と似た症状が現れる |
便秘や下痢・頻尿が起こる | ・膀胱が圧迫される ・腸の感覚が鈍くなる |
胃に異変を感じる | ムカムカや吐き気がある |
強い睡魔に襲われる | 眠くないのに昼間、1日中眠くなる |
下腹部に違和感があり腰が痛む | 子宮が大きくなることで、骨盤の周辺や関節がゆがみ始めている |
胸の張りや乳頭がチクチクする | 乳腺や乳管が発達している |
体のむくみを感じやすくなる | 足がむくむ |
情緒不安定になりやすい | ・イライラしやすい ・落ち込みやすい ・理由もなく悲しくなる ・泣いてしまう |
体がだるく、めまいや立ちくらみを引き起こす | ・貧血が起こる ・自律神経が乱れる ・低血圧になる |
食欲旺盛または食欲不振に変化する | 胃腸の動きが鈍くなる |
においに敏感になり苦手なものが出てくる | ・炊きたてのご飯のにおい ・煮物 ・コーヒーなど |
少量の出血がある(着床出血) | 少量の出血が1〜4日ほど続く |
予定通りに生理がこない | 生理が予定通り来ている方は、わかりやすい |
このようなチェック項目を参考に、ほかにも気になる項目がありましたら、ぜひ受診を検討しましょう。ほかにも気になる症状があれば、医師に相談するのがおすすめです。
妊娠初期症状のチェック方法
妊娠初期症状は、体の変化以外にも妊娠検査薬を使ってチェックできます。一般的な妊娠検査薬は「生理予定日の約1週間後から検査できる」となっています。
妊娠していると、生理予定日の約1週間後から尿の中にあるhCGというホルモンの分泌量が大きくなるため、検査することでほぼ確定されるからです。妊娠検査薬を正しく使えば、検査結果の信ぴょう性が高く、99%以上の精度があります。
妊娠初期に現れる体の変化がみられない人も、妊娠検査薬を使用して「陽性」が出ると、妊娠している可能性が高いでしょう。しかし、市販の妊娠検査薬で確定せず、本当に妊娠しているのかを正確にするために産婦人科に受診するのが大切です。
妊娠初期症状と生理前の症状との違い
妊娠時に現れる症状と生理前の症状の違いについて、以下の表にまとめました。
妊娠初期症状 | 生理前症状 | |
血液の色 | ピンク、茶色い | 赤、赤黒い |
血液の状態 | 血の塊は出ない | 血の塊が出る |
出血の量 | 少ない | 多くなる |
出血の期間 | 1~4日間 | 特になし |
お腹の痛み | チクチクする | ズッシリ継続的にくる |
基礎体温 | 高い状態が続く | 高い状態から低くなる |
おりもの | サラッとした白濁色、クリーム色、黄色 | 粘り気のある白濁色 |
思い当たる妊娠の初期症状がある場合は、市販の妊娠検査薬で検査してみましょう。または、産婦人科に受診しに行ってみてください。
妊娠初期症状を感じた際注意すべきポイント5つ
妊娠初期症状を感じた際に気をつけるべき注意点を、5つ紹介します。
- 飲酒と喫煙
- カフェイン入りの飲み物の摂取
- 薬の服用
- 激しい運動
- 感染症
それぞれ詳しくみていきましょう。
飲酒と喫煙
妊娠の初期症状を感じたら、飲酒と喫煙は控えましょう。
飲酒は、赤ちゃんの脳の発育を妨げてしまい、「胎児性アルコール症候群」になる可能性が高くなります。胎児性アルコール症候群を発症してしまうと、赤ちゃんに次のような精神疾患が見られます。
- 発達の遅れ
- ADHD(注意欠如多動症)
- うつ病
- 学習障害
一方喫煙は、以下の3つのリスクになる場合があります。
- 流産率が2倍になる
- 早産率が1.5倍になる
- 低出生体重児になる
煙草に含まれるニコチンには、血管を収縮させてしまう作用があるため、赤ちゃんに栄養や酸素が十分に行き届かなくなります。
カフェイン入りの飲み物の大量摂取
妊娠の初期症状を感じたら、カフェイン入りの飲み物を大量に摂取しないように注意をしましょう。例えば、以下の飲み物が対象です。
- コーヒー(インスタント)
- 紅茶
- 緑茶
- ウーロン茶
- エナジードリンク
カフェインを大量に取ってしまうと、以下の原因になる可能性があります。
母体 | 赤ちゃん | |
影響 | ・不眠 ・頭痛 ・貧血 ・情緒不安定 ・吐き気 ・嘔吐 ・下痢など | ・低酸素状態 ・流産 ・早産 ・低体重など |
東京都保健医療局では、カフェイン入りの飲み物を飲む場合は、1日100〜300mg(マグカップ2〜3杯まで)としています。世界保健機関(WHO)や欧州食品安全機関(EFSA)などでも、カフェインの摂取量目安を設定しています。
カフェインの大量摂取は、母体や赤ちゃんの発育に影響が出ます。決められたカフェインの摂取量であれば飲んでも大丈夫です。
しかし、少しでもカフェインの飲み物を口に入れるのが気になる場合は、ノンカフェインの飲み物を活用してみてください。
薬の服用
妊娠の初期症状を感じたら、薬の服用に注意しましょう。妊娠初期は、赤ちゃんの体内の重要な器官が形成される時期です。薬の種類によっては、神経系の異常や低体重症など赤ちゃんの成長に悪影響が出る可能性があります。
妊娠の初期症状がみられた場合は、一旦市販薬や普段飲んでいる薬の服用を中断してください。
しかし、体調不良を我慢したり、病気中に薬を飲まず悪化してしまったりすると、かえって赤ちゃんに悪影響を及ぼす原因になってしまいます。自分で薬の服用を判断せずに、産婦人科の医師に相談しましょう。
激しい運動
妊娠の初期症状を感じたら、激しい運動は控えましょう。妊娠初期に激しい運動をすると、流産しやすいからです。
そのため、お腹に負担がかかる運動や、ランニングなどの転倒する危険性がある運動は避け、安静にする必要があります。
妊娠中は、以下の軽い運動を心がけましょう。
- 妊娠中用のエクササイズ
- ストレッチ
- ウォーキング
適度な運動は、ストレス解消や便秘予防などに効果的なため、積極的に取り組んでみてください。
感染症
妊娠の初期症状を感じたら、より感染症には注意しましょう。
妊娠をすると、免疫力が下がり、風邪やインフルエンザなどのウイルス性の感染症にかかりやすくなります。症状が悪化しやすくなると、お腹の赤ちゃんにも影響を及ぼします。
妊娠の初期症状を感じたら、手洗いうがいを徹底して、なるべく人の多い場所を避けましょう。ちなみに、動物やヒトが飲んでいる飲み物から感染する恐れがあるため、注意が必要です。
まとめ
今回は、14つの妊娠初期症状と初期症状が始まる時期について解説しました。
妊娠の初期症状が始まるのは、最終月経(生理の初日)から0週〜16週未満(1ヶ月〜4ヶ月)の間です。一般的に、最終月経から21日後の3週目に見られますが、早い人で2〜3週目には症状が見られるでしょう。
しかし、妊娠初期症状が現れない人もまれにいます。
その場合は、生理予定日の1週間後以降に妊娠検査薬で検査してみてください。
妊娠初期の症状を理解して、規則正しい生活を送り、安心した気持ちで出産の準備をしましょう。